三宝自動車株式会社

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Perch開発ストーリー

自動車整備工場と建設会社という異色のコラボで生まれたのが、軽自動車専用キャンピングシェル"Perch"。リーズナブルな価格と快適な居住性を実現した"Perch"誕生にまつわるエピソードを当事者のふたりに聞いた。

――昨今、軽キャンピングカーが人気

一ノ瀬:コロナ禍で「密を避ける」がキーワードとなり、キャンピングカーが注目されるようになりました。とりわけ需要が伸びているのが「軽キャンピングカー」。ひとりキャンプの流行もありますが、ワーキングスペースとして活用する方も増えていますね。ただ、普及につれて増えているのが事故。キャンピングカーは市販の車にシェルを後付けするタイプが多いので、より安全なものができればいいなと思いました。

――そこでオリジナルのキャンピングシェル開発を考えた

一ノ瀬:そうですね。当社は自動車整備のほか、特殊車両の加工実績の経験があったので、その経験を活かしたシェルの開発を目指しました。コンセプトは「強度と軽量の両立」「空気抵抗の抑制」「高い走行バランス」。ことばにすれば簡単ですが、これが実は難しくて(笑)。とくに困ったのが構造計算。整備工としての経験と勘には自信があるのですが、安全を数字で証明するのは大変で・・・。

――建設会社とのコラボに至った経緯について

一ノ瀬:さっきの「安全を数字で証明」できる人は誰かと考えたら、建築士さんじゃないかって。それにキャンピングカーって、まさに家=居住空間なんですね。そこで、旧知の間柄かつ高い技術に定評のある坂本さんにお願いしたわけです。

坂本:三宝自動車さんから最初お話を伺ったときは、びっくりすると同時に「これは面白い」と思いました。私としては二つ返事でOKしたいところでしたが、ちょうど会社としていくつかの新しいことにチャレンジし始めたばかりで・・・。でも思い切って従業員に話してみると「また社長、面白い仕事見付けてきましたね!」って反応が返ってきて。おまけに従業員のなかには、早速自作を始める者までいました(笑)。
お話をお受けしてからは、設計、材質の選択など試行錯誤の連続で。とくに走行時の空気抵抗低減は難しいポイントでした。トラックの運転席上部にある整流板をもとに、シェル上部の曲線を何度作り直して。あと苦労した点といえば、開発コンセプトの先頭にあった「強度と軽量の両立」ですね。外装を木材中心にすると重量が増えるのに加え、気温・湿度で変形する問題が出てきます。さらにコストも高くなるんですね。そこで外装については金属と木材のハイブリット設計を採用し、完成に漕ぎつけました。

――構造と内装にも建設会社ならではのこだわりが

一ノ瀬:車のパーツとしての安全性・走行性を第一に考えつつ、居住性もより高いものにしてほしいと、ウチからは難しい注文ばかりしました。でも製作が進むにつれて分かってきたのは、坂本さんの仕事へのこだわりの強さ。とにかく納得するところまでやりこまないと納得しない。だからこそ、"Perch"が本当に「走る家」になれたんだと思います。

坂本:そう言われると恐縮しますが「居住性を高く」と注文されると本業の血が騒ぐんです(笑)。だったら住宅建設のノウハウを活かして遮熱性能・遮音性能をとことん極めよう。防水対策も一般住宅と同等クラスにしようって。

一ノ瀬:一般住宅同等といえば、内装もまさしくそうなりました。

坂本:内装については、三宝自動車さんとも最初からお互い「木でいこう」と。木の香りがする空間って、やっぱりくつろげるでしょう?これは実際見ていただくのが一番なんですが、Perchの室内にはいろんなサイズの木製BOXを敷き詰めています。それらのBOXは動かすことで椅子になったりテーブルになったり、またベッドや収納スペースになったりと、とにかく変幻自在に利用できるつくりになっています。

一ノ瀬:自画自賛になりますが、構想段階での想定をはるかに上回る出来上がりとなりました。ぜひ一度、Perchを体験してもらえればなと思います。